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フッ素は危険?!噂の根拠と安全性について

こんにちは大野歯科クリニックです。
今回はフッ素についてのお話していきます。

▪️フッ素ってそもそも何?
まずフッ素とは、自然界に広く存在する物質で、ウーロン茶、肉、野菜、果物など様々な飲食物に含まれています。
フッ素そのものはガラスを溶かすほどの強い作用を持っていますが、歯に塗るフッ素は構造の中にフッ素を持つ『フッ素化合物(フッ化物)』の一つなので、正しく使用すれば悪影響はありません。

◎厚生労働省によって使用量・濃度が厳しく規定されているので、市販のフッ化物(歯磨き粉・洗口液)、歯科医院で使用するフッ化物はどちらも安心・安全です。


▪️フッ素はフッ素でも・・・
〇PFAS(有機フッ素化合物)→有害なフッ素化合物で人体や環境に有害
             (殺虫剤・ペンキ塗料・防水加工品など)

〇むし歯予防のフッ素(無機フッ素化合物)→安全な虫歯予防に有効な作用

名前は似ていますが、全くの別物です!
これを混同されてフッ素=危険と言われているのではないでしょうか。


ネットでフッ素について調べるとフッ素の中毒症や、ヨーロッパで禁止されているという記事を多く見かけます。

中毒症状
あくまで過剰摂取による副作用です。過剰摂取とは、必要以上にフッ素を体内に取り込むことです。症状としては、下痢・吐き気・嘔吐・けいれんがありますが、発症量は2~4㎎/㎏。
分かりやすくいうと、体重15㎏の子どもが、子供用歯磨き粉を丸々一本飲み干したら、中毒症状が出る可能性がある…ということになります。普段の生活の中ではまずあり得ないことですので安心してください。歯科では適量のフッ化物を“歯に塗る”のであり、多量を飲み込ませることはありません。
ただし、小さいお子様のいるご家庭では、歯磨き粉の取り扱いには気を付けてください。

ヨーロッパでは禁止されている?
スウェーデン・ドイツ・オランダでフッ素添加の水道水を禁止する法律がありますが、フッ素配合の歯磨き粉は広く浸透しています。ヨーロッパでは歯の健康の先進国で虫歯発生も少ないです。個人の自己決定権を尊重し、個々のフッ素摂取量の管理を重視しています。
フッ化物入り歯磨き粉は世界で15億人以上が使用しており、日本でも2023年製造販売している歯磨き粉の92%のシェア率です。


以上のように、どんなに体に良いとされる食べ物、薬、習慣など、正しい知識と適量を守って健康維持に努めましょう。


▪️フッ素塗布の効果・働きは?
・歯の修復を早くする(再石灰化)

・歯が溶けるスピードを遅くする

・歯を強くする

・細菌の活動を抑制する


▪️当院おすすめのフッ素習慣
◎ホームジェル(フッ化第一スズ配合、発泡剤務配合、毎日続けるとむし歯予防)
いつものように歯みがきをした後、歯ブラシにホームジェルをのせ、全ての歯にいきわたるように軽く磨く。最後に軽く吐き出す。30分はうがいや飲食を控えましょう。



 ◎オラブリス(フッ化物洗口液)
いつものように歯みがきをした後、1回分(5~10ml)を口に含み、30秒以上ぶくぶくうがいをする。洗口後30分間はうがいや飲食を控えましょう。就寝前の歯みがき終了後が効果的です。



正しい知識と使用方法で健康な歯を保ちましょう!